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執筆者の写真rotarywaseda1920

「私の」高田馬場ロータリー 第13回



自分がロタ会に入ったのは、風の噂で団体のことを知って面白そうだと思ったからです。つまり、「ゴミ問題を解決する!」「早大生の意識改革!」などと大層な目標を掲げて入会したわけではありません。そんな軽い気持ちで入会したものの、実際にロータリーに行ってみて、そのあまりの汚さに衝撃を受けました。成人済みの、しかも早稲田の学生が(もちろん該当者は他にもたくさんいるでしょうが)こんなに酷い光景を公共の場につくるんだ、と。それからしばらくは、清掃活動を行いながら、ロータリーを汚す人々への嫌悪感を募らせる日々でした。


さて、ロタ会の大切なポリシーの一つに、「ロータリーで飲むことを否定している訳ではない」というものがあります。確かに悪いのは不法投棄をすることで、あの場で楽しく過ごすのは悪ではないと理解しつつも、ロータリーを汚す人々への嫌悪感が、いつしかロータリーでお酒を飲んだり、騒いだりする人全体への嫌悪感に変わっていた当時の自分は、そのポリシーにいまいち納得できませんでした。と言うよりも、ロータリー広場こそが、毎日のようにゴミを生み出す根源だとすら感じていました。そのため、昨年にロータリーが閉鎖された直後は、「これで綺麗な状態が保たれる」と安堵した部分もありました。


ですが、「広場が汚ければ閉鎖すればいい」と言うのは、今思うと安直で、思考停止的な考えだったと感じます。ロータリーには、新入生の自分には想像もつかないような多くの人々が創ってきた歴史、伝統、文化が存在しています。早大生だけでなく、地域の人々にとっても、かけがえのない場所です。もし公的権力のみに管理や運営を任せれば、その文化はいつしか衰退してしまうかもしれません。ロータリーの酸いも甘いも知っている早大生が、学生団体が関わるからこそ、「閉鎖」しようと諦めるのではなく、文化を守りながら綺麗な場所に変える「共存」の道を探ることができるのではないか、それが自分たち学生がロータリーに関わる意義なのではないか、今ではそう思います。


綺麗な事を書きましたが、今でもロータリーでゴミを捨てる人への嫌悪感が無くなるわけではありません。それは、仮に文化だとしてもただの犯罪行為です。そんなことをする人がいなくなり、いつの日か、ゴミ一つない綺麗なロータリーで、多くの人が楽しく過ごす光景をつくるため、これからも活動していきたいです。


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